思考錯誤屋の呟き

「日々の事柄」を適宜更新中。

希憶

人の記憶ほど曖昧な物は無いのだろう。
3日前の夕食の献立は?何から食べ始めたか?なんて事を、一つ一つ覚えている訳じゃ無い。

恋人と初めて入った店の名前を思い出せる?初めてキスした時の空の色は?
特別な日の事なのに、実に曖昧だ。

人の記憶は塗り替えられ、都合良く取捨択一される。


曖昧な記憶の中で、人との特に恋人との別れは鮮明かい?何月何日?その時の風の匂いは?
初めて好きになったのは、トキめいたのはいつだった?あなたを見つめる月は、どっちに出ていた?

案外と記憶に残っているのは、愛の残骸だけかも知れないよ。

恋人となる人が、初めて付き合ってくれた時の返事を一言一句思い出せたら、凄い記憶の持ち主かも知れない。
けれど、大抵の人が忘れているだろう。
大切な記憶も日常に埋もれ、霞んで行く。そんなものさ。そんなもんだ。

昨日の記憶を塗り替える為に、今日があり、今日を忘れる為に明日があるのかもね。


〜〜8月18日の呟きより