思考錯誤屋の呟き

「日々の事柄」を適宜更新中。

円ドル相場だけじゃないけれど、

為替が乱高下。
…と言う投稿に対して、なんか頓珍漢なコメントが。

コメントの当人は親切心かもしれないが。
裏取りも何もしてないのだろうし、インターネットに散らばる出鱈目な内容を鵜呑みにしているのだろう。

さて。
財務省が4月5日に発表している「外貨準備等の状況(令和6年3月末現在)」だと。
1兆2906億6百万ドルで、ネットに散らばる数字とはだいぶ異なる。

付け加えるのなら。
2000年以降、日本の外貨準備高の最高額は1.4兆ドル台で、ネットの「1.6兆ドル」という数字がどこから来たのか??って感じ。
…ってことで。
財務省の一次ソースはここ↓。
https://www.mof.go.jp/policy/international_policy/reference/official_reserve_assets/data/0603.html

インターネット情報の全てが嘘とは言わないが、九割がたは出鱈目か、もしくは都合の良く改変された内容。
能登半島地震で政府の批判が出た頃に「政府対応の時系列の表」が出回ったが。
あの時系列の表、確かに事実を記載してあるけれど、政府対応の不都合な部分は全て記載されていない。
事実のようでいて、不都合な真実はちゃんと隠してある。
自分で情報の出所や確からしさを確認できないような人は、インターネットの情報を触れ回っちゃダメさ。

そうそう、素人の俄か解説だけども。
せっかくだから、政府と日銀の為替介入っての。
諸外国と外貨とのやり取りをするためにお金(預金や債券、外貨建ての資産など)があって、それら全てを合わせた金額の残高が『外貨準備高』。
為替介入ってのは『(表向き)いついつこの時期に』と予定を組んであるものじゃなく、急に行う性質のものだから基本は預金から行うのよ。
だから、今年の3月時点で外貨準備高が約1.3兆ドルあったとしてもそれを全部つかえる訳じゃなく、預金残高を3月末の時点で見ると1550億ドル(当時のレートで約23兆円)。
この23兆円。先日からの覆面介入とされている介入で10兆円規模は投入されているだろうから、残りはざっくり半分。
まぁ、足りない分は日本が保有する各国の国債を売却する手もあるけれど、なにぶん金額がデカいから先方の国との調整が必要。
…ってことで。
為替介入をホイホイやらないのは、この辺りの事情もあるのだろうね。


~5月4日のスレッズより