思考錯誤屋の呟き

「日々の事柄」を適宜更新中。

失敗や間違い、勘違いっての。

あって当たり前だけど、若い時分は避けたいと思っていた。
今はむしろ、できないこと、間違ったこと、ありえないことを歓迎している。
できないことができる。
間違いを正せる。
ありえないことを為す。
これが面白い。

Windows95が出たての頃からしばらく、いわゆる技術サポートをしていた。
当時は、今のようにググったりAIに解答を求める…なんてことは出来るはずもなく。ナレッジさえ無かった時代。
資料も乏しい中、ひたすら貪欲に、さまざまな書籍や実際のトラブルを求めていたっけ。
今でも良く聞く「相性」とか「動作保証」とか。
その文言で"逃げる"連中ほど、技術力が無いのよね。
まぁ、たまに面倒な客だから、その文言で煙に巻くこともあるようだけども。

自分は、メーカーからサードパーティに移った関係で。
「動作保証」や「相性」を持ち出して"動かない"とか"使えない"と、お客さんに伝えることが出来なかったのよね。
サードパーティ製品は、何処のメーカーだろうと、どんな構成だろうと、繋がって当たり前。
…じゃなきゃ売れんし。
だから今でも。
「動作保証外」とか「相性」と聞くと、虫唾が走る。

今は通信屋の保守だけど。
通信は、どうしても技術の進歩と共に世代交代があって。
その度に、お客さんに交代して頂かなきゃならないのだけど。
当然、世代が異なると使えなくなる仕組みもある。
お客さんとしては、使えないのが一番困る訳だから、回線提供者としては、どうにかして使える状態を維持しつつ、次世代サービスへと移行させたい、ってことが起こる。
その仕事が、ここ最近じゃ一番面白かったな。
仕様通りなら使えないサービスを、使えるようにして切り替えて…。
「動作保証」も「相性」も封印。
必ず、動かす。それが保守屋。

まぁ、そんな技術屋も、いずれいなくなる。
老体に鞭打ってやり続けるほどのことは無い。
ただ、去るのみ。

多くのインフラが、いずれ維持できなくなるよ。
日本に限らず、世界中で。
電気、通信、水道、鉄道、道路、建物…。
全て、さ。


~10月18日のスレッズより